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2010.08.29

【社労士】労働一般常識 > 雇用問題/首都圏の大学、志願者確保へ躍起 就職支援に万全尽くせ(20100828)

首都圏の大学、志願者確保へ躍起 就職支援に万全尽くせ 2010/ 8/28 日本経済新聞

 首都圏の大学が学生の就職支援に躍起になっている。1年生からキャリア教育を始めたり、就職が決まっていない卒業生の相談に応じたり。OBのネットワークを活用して地方企業の紹介を検討、保護者向けの就職説明会を開くなど、至れり尽くせりのサービスだ。少子化で大学の淘汰が進む中、就職支援体制が生き残りへ大きなアピールポイントとなっている。
 「就職率が9割を割ると入試の志願者数に影響しかねない」。今春の卒業生の就職率が92%だった東京電機大学。理工学部の井浦雅司学部長は厳しい就職状況を気に掛ける。埼玉労働局などの協力を得て、6月に初めて学生向けの企業見学会を企画した。
 埼玉県鳩山町にあるキャンパスからバスを用意。秩父市内の技術力に定評がある半導体関連などの3社を訪問した。新卒を採用したいが、大規模な採用活動をする余裕がない将来性ある中堅企業に学生を引き合わせる狙いで、4年生と研究生計10人が参加。このうち2人が後日、面接などを経て内定を得た。
 「現場をじっくりみて、就職を決められた」。大学が無料で実施する点も安心感を呼び、企画は好評だった。同大は今後、見学会を広げる方針。
 若年層を巡る雇用環境は厳しさを増している。国の調査では関東1都6県で今春卒業した学生の就職率は前年同期比6.1ポイント低下の90.6%(4月1日時点)。1997年の調査開始以来、過去最低を記録した。現在4年生の7月時点の内定率も、就職情報サービスのディスコ(東京・文京)によると、0.9ポイント下落の68.7%という。
 大学生の就職活動は一般的に、4年生の4~5月がヤマ場。秋採用を実施する大手企業もあるが、春ほどの規模ではない。秋以降、大手の採用活動は3年生に照準が移るのが実情で、決まらなかった4年生は中小を中心にまわることが多い。
 「就職が決まらぬまま卒業させられない」。4年生向けに、実践的な就職活動のノウハウを伝授するのが清泉女子大学(東京・品川)だ。秋採用シーズン目前の16~20日、パソナ子会社と提携し実施したプログラムは面接やグループ討論の効果的な方法を探る内容だ。
 一方、早いうちからの将来設計が必要と、1年生からキャリア相談の門戸を開く大学もある。神奈川工科大学(厚木市)はバイオ、機械産業などで研究に携わった人材5人が自身の体験談を交えながら職業相談に乗る「キャリアアドバイザーと」して常駐する。
 東海大学は企業の採用ニーズの掘り起こしにOBのネットワーク活用を検討する。Uターン就職希望者にOBから地元企業を紹介してもらうほか、1~2年生を対象にした地元でのインターンシップの企画にOBに参加してもらえるよう検討を始めた。
 気が気でない保護者のフォローに力を入れる大学もある。神田外語大学(千葉市)は9月、3年生の保護者向け就活懇談会を初めて開く。対象者に告知を送ったところ、「参加登録は既に100人を超えた」という。
 在学生だけでなく、就職が決まらない卒業生への支援に力を入れる動きも広がっている。神奈川工科大は今年度卒業生が「研究生」として籍を残し、年間20万円程度の学費で支援を受けられる仕組みを開始。4月に実施した企業の人事担当者を招いての模擬面接には約50人が参加した。「なぜ就職に失敗したのか、腰をすえて支援する必要がある」と強調する。
 就職支援は国立大も無縁ではない。千葉大学は学生や卒業生の就職相談に応じる個別相談を4月から従来の週2回から3回に増やした。大学への相談件数が「昨年と比べ5割近く増えている」(就職支援課)といい、個別相談は毎回ほぼ満員。今年から夏休み中も相談に応じている。
 円高や株安で景気の減速懸念が強まり雇用環境の見通しが晴れないなか、志願者確保を目指した大学の就職支援はさらに過熱しそうだ。
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