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2009.11.20

【社労士】労働一般常識 > 労働審判法・労働審判が3年前の3倍、解雇・賃金カット急増で(20091119)

労働審判が3年前の3倍、解雇・賃金カット急増で 2009/11/19 YOMIURI ONLINE

 労働者個人と会社との間で起きた紛争の解決を図る労働審判の申し立てが急増している。
 制度がスタートした2006年の約870件から、昨年は約2050件に増え、今年は8月末時点で昨年の件数を上回った。通常の訴訟よりも安価で迅速な解決が期待できるうえ、不況の影響で解雇や賃金カットなどのトラブルが増えているためと見られる。一方、労働問題の専門家という立場で、裁判官とともに審理を行う労働審判員の確保が、新たな課題として浮上してきた。
 「結論までのスピード感が最大の魅力。訴訟では1年はかかり、勝訴しても職場復帰が困難になることもある」。先月、不当解雇を主張して中部地方の地裁に労働審判を申し立てた男性の代理人弁護士はそう語る。
 最高裁によると、全国の地裁に申し立てがあった労働審判は、06年877件、07年1494件、昨年2052件。今年は8月末で2272件と昨年を上回り、9月末は2553件に膨らんだ。制度開始以降、申し立てから審判終了までは平均約74日。同月末までに終了した6172件のうち、741件が訴訟に移行した。
 今年の例では、能力不足を理由に解雇を通告された正社員に、年収の約半額の解決金を支払うよう会社側に命じたケースや、「派遣切り」にあった女性に派遣会社側が30万円を支払うことで調停が成立した例があった。複数の労働審判で代理人を務めた弁護士は「職を失った非正規雇用の労働者の申し立てが増えている。内定取り消しを巡る労働審判など、これまで見られなかった争点のものも目立ち始めた」と語る。
 件数の増加に伴っては、労働審判員の確保も課題になる。審判員は2年の任期で、連合や日本経団連からの推薦リストを基に最高裁が任命。来年4月から全国の審判員を現在の約1000人から1200人に増やす方針だが、「急増のペースに追いつかない」(最高裁行政局)という。
 また、審判員は現状に詳しい人が望ましいとの考えから、現役の労組幹部や企業の人事担当者らが全体の7割強を占め、OBの割合は3割弱にとどまる。しかし、現役で審判員を務められる人には限りがあるため、最高裁はOBの割合を増やすことも検討している。日本労働弁護団事務局次長の佐々木亮弁護士は今後について、「審判員の増員や審理を行う審判廷の確保など、体制面の充実が必要だ」と指摘している。
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