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2009.08.03

【社労士】国年法・厚年法 > 消えた年金問題・マニフェスト点検「年金」…安心の形に違い鮮明(20090803)

マニフェスト点検「年金」…安心の形に違い鮮明 2009/ 8/ 3 YOMIURI ONLINE

 年金改革は、衆院選で最も有権者の注目を集める争点の一つだ。
 自民、民主両党ともに政権公約(マニフェスト)で改革案を掲げているが、それぞれが描く制度の将来像は異なる。国民に安心をもたらすのは、どんな改革なのだろうか。

 ◆人間らしい暮らしを◆

 「この年齢で、もう働くのは無理。年金がもらえないので、生活保護に頼るしかない」。東京都内で一人暮らしをする80歳の女性は、無念そうに話す。
 20歳代で夫を亡くして以来、飲食店などに住み込みで働き続けた。保険料はずっと未納。70歳から生活保護を受け、食費を月3万円以内に切り詰める生活で、「人間らしい暮らしがしたい」と肩を落とす。
 厚生労働省の推計によると、65歳以上の無年金者は全国で42万人に上り、このうち7割程度が生活保護を受けている。
 未納期間が長いため、これから保険料を払っても受給権を得られない現役世代も合わせると、無年金者数は118万人に膨れ上がる。非正規労働者の増加などで保険料未納が目立つ現状では、無年金者数は将来、厚労省の推計を大きく超えて増える恐れもある。基礎年金受給者の約4割は金額が月5万円未満で、「国民皆年金」の形骸化(けいがいか)は深刻だ。
 このため、自民、民主両党は公約で、無年金、低年金対策を強調している。
 厚労省は、低所得の一人暮らし高齢者に年金額を増額する案や、低所得者には安い保険料でも基礎年金の満額(現行月約6万6000円)を支給する案を公表済みだ。自民党の公約は厚労省の検討内容を念頭に「3年以内に具体的な措置を講じる」と明記。民主党も月7万円の「最低保障年金」を創設する案を掲げた。
 「現行制度の微修正に過ぎない」。民主党の長妻昭政調会長代理は、自民党の年金改革を、こう批判する。
 だが、抜本改革を掲げる民主党にも、詰めが足りない部分がある。
 「経過措置をどうするのか」。舛添厚労相は、民主党案に疑問を投げかける。
 民主党案でも、不公平がないように新制度への移行を進め、「全員に月7万円」が実現するのは20~40年程度も先になる見通し。駒村康平・慶応大教授(社会政策論)は「すでに生じている無年金や低年金の人は、別の方法で救済する必要がある」と指摘する。
 会社員は厚生年金、自営業者は国民年金などと、職業で分立している制度の統合をどこまで進めるかも、両党の対立点だ。
 自民党案は、現行制度の骨格を大きくは変えないため、比較的実現しやすいと見られる。そのかわり、転職のたびに制度を移る手続きが必要になるなど、雇用流動化が進む時代に合わなくなっている問題点は、あまり改善されない。
 これに対し、民主党案は、すべての職業を同じ制度に加入させる。転職しても制度を移る必要がなく、所得が同じなら給付水準も保険料負担も変わらない。
 ただ、保険料率は年収の15%が想定されており、自営業者の多くは現行の国民年金保険料(月1万4660円)より負担が増えると見られる。所得比例年金の給付水準、最低保障年金に必要な税財源の規模など不明な点も多く、有権者が判断しにくい面もある。

 ◆自民「無年金、3年で救済」◆

 自民党の改革案は、「2階建て」と呼ばれる現行制度の基本構造を維持する内容だ。
 政府が運営する年金制度は、全国民を対象とする基礎年金(国民年金)が土台。ずっと自営業者だった人は老後に基礎年金だけを受給するが、会社員は厚生年金を上乗せで受け取れる。
 自民党案は、公務員が加入する共済年金については、仕組みが比較的似ている厚生年金と統合し財政安定化を図る。だが、自営業者も含めた全制度の完全統合までは掲げていない。また、無年金・低年金者を3年以内に救済するとしている。

 ◆民主「月7万円『最低保障』」◆

 民主党の改革案は、制度の骨格をがらりと一変させる内容だ。どの職業でも、所得に応じて保険料を支払う所得比例年金に加入する。所得が少なかった場合は、十分な年金を受け取れないため、こうした層を中心に、消費税を財源として月7万円の最低保障年金を支給する。
 その金額について、2007年の参院選では生涯の平均年収が600万円超なら減額し、1200万円超には支払わないとしていたが、公約では減額の具体的な条件を示さなかった。

 年金改革については、自民、民主以外の各党も、政権公約(マニフェスト)に盛り込んでいる。

 ◆公明「低所得者層に加算」◆

 公明党は、現行制度の骨格を維持しつつ、必要な改善を行うことで「老後の安心」を確保したい考えだ。年収160万円未満の単身世帯(それ以外は200万円未満)に対しては、基礎年金を25%上乗せする制度を創設し、公的年金の最低保障機能を充実させるとした。年金受給資格を、現行の「25年以上」から「10年以上」に短縮することも提案している。
 年金加算制度で新たに9000億円から1兆円の財政負担が生じる計算だが、財源には「税制の抜本改革」を想定している。

 ◆共産「5万円を一律支給」◆

 共産党は、最低保障年金制度の導入を柱にすえる。基礎年金の満額を現行の6万6000円から8万3000円に引き上げ、そのうち国庫負担分となる5万円を、納めた保険料額に関係なく、一律に支給する内容だ。新制度への移行は5年程度で実現できるとしている。公明党と同じように受給資格を「25年以上」から「10年以上」に引き下げることも明記した。

 ◆社民「民主とほぼ同内容」◆

 社民党は、民主党の年金改革案と、ほぼ同様の内容となった。公的年金制度を一元化したうえで、所得に応じた年金額を受け取る「所得比例年金」と、年金受給額が低い場合に支払う「基礎的暮らし年金」を創設し、最低月8万円を保障する。年金を受け取る際の税や保険料の天引きをやめる、としている。

 ◆国民新「担当閣僚を配置」◆

 国民新党は、担当閣僚を配置し、2011年度の実施を目標に「真の百年安心年金制度」の構築を目指して検討を開始するとした。公的年金の一元化、国税庁と社会保険庁の統合も明記した。

 ◆改革ク「受給資格引き下げ」◆

 改革クラブは、「国民に安心感を与える年金制度を再構築」と題して、25年の年金受給資格の引き下げなどの改革案を掲げた。

 ◆新党日本「制度を事実上、廃止」◆

 新党日本の改革案は、現在の年金制度を事実上、廃止するものだ。かわって、乳幼児から高齢者まで毎月一定額を支給する制度を創設する。

 約5000万件もの年金記録の持ち主がわからなくなった年金記録問題に対し、自民党は「来年末をめどに解決」、民主党は「2年間で集中的に対応」と、ともに期限を示して重点的に取り組む姿勢を強調している。
 自民党は公約に、従来の対策に加えて、記録をインターネットで開示して持ち主を探すことも盛り込んだ。しかし、それだけでは問題解決の決め手にはならないという見方が強い。
 民主党は記録確認が難航する現状を受け、被害者に対する「一括補償」の実施を掲げた。ただ、具体的にどんな基準で救済するかは示していない。基準をあまり緩くすると、実際には保険料を払っていなかった人にまで支給が認められる可能性もあり、具体策づくりは難航が予想される。
 また、再発防止策として、自民党は「社会保障番号・カードを2011年度中をめどに導入する」、民主党は「全加入者に年金通帳を交付する」としている。ともに、加入者が自分の年金記録をチェックしやすくすることが狙いだ。

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» 俺の銃が火を噴くぜwwww [寿マン]
始めた途端に誘いの嵐だったからちょっとパニクったわwww とりま玩具プレイ好きのビッチを選んで楽勝で即ハメ~(^-^)v ハメて5万貰えるとかカルチャーショックだったけど、 これやらないやつはただのバカだろwwwwwwwww ... [続きを読む]

受信: 2009.08.04 07:32

» 厚生労働省 生活保護 [スポーツニュースの森]
[労働]大変だよなあ。とはいえ、まだそこまでいっていないのは天に感謝すべきだろうね。経済状況は非常に厳しいが、生活保護までいかない。■失業給付切れ生活保護に…多くは「非正規」 (読売新聞 - 08月01日 14:43) http://news.mixi.jp/view[記事全文] 【社労士】国年法・厚年法生活保護に頼るしかない」。東京都内で一人暮らしをする80歳の女性は、無念そうに話す。20歳代で夫を亡くして以来、飲食店などに住み込みで働き続けた。保険料はずっと未納。70歳から生活... [続きを読む]

受信: 2009.08.09 01:07

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