【社労士】労働一般常識 > 賃金動向・春闘、8年ぶりベア要求へ 連合「物価上昇反映を」(20081121)
春闘、8年ぶりベア要求へ 連合「物価上昇反映を」 2008/11/21 asahi.com
連合は20日、09年春闘で「物価上昇(08年度見通し)に見合うベースアップ」を求める闘争方針をまとめた。統一的なベアを求めるのは01年春闘以来8年ぶりで、物価上昇分は「1%台半ば」を想定している。ただ、経営者側は景気の悪化を理由にベアには慎重な姿勢を示しており、来春闘では厳しい交渉を迫られそうだ。【関連記事】「賃上げ「原則各企業の判断」 経団連会長 2008/11/19 NIKKEI NET」 / 「「賃上げが最大の景気対策」 来春闘へ連合が基本方針 2008/10/23 asahi.com」 / 「経団連に「春闘で賃上げを」 二階経産相が異例の要請 2008/ 9/10 asahi.com」
02年春闘以降、連合は「企業間の業績格差」「賃金制度の多様化」などを理由に、統一的なベア要求を見送ってきた。だが、デフレから一転して物価上昇が広がり、個人消費も低迷。労働者の生活を維持し、内需拡大につなげるためには、企業業績の悪化が広がる中でもベア要求の姿勢を示すことが重要と判断した。
記者会見で古賀伸明事務局長は「業績や状況が悪いから賃金も下げるのでは、日本経済は底割れしてしまう。ここは企業側も踏ん張って賃上げに応じてほしい」として、来春闘を内需主導型の経済に転換するきっかけと位置づける姿勢を示した。
統一的なベア要求について傘下労組には「生活維持のためにも当然のこと」と評価する声がある一方、企業の業績悪化が進むなかで「現実的ではない」と足並みの乱れを懸念する声もある。
パート労働者らの待遇改善を目指す「パート共闘会議」には今春闘より3産別多い17産別が参加。パートの時給引き上げ目安を今春闘より5円上積みして30円とした。また、「金属」「化学・食品・製造」など、計37産別が参加する五つの「共闘連絡会議」もこの日発足し、今後の新たな闘争態勢の推進を確認した。■経団連は横並びベア否定
来春闘に向けた経営側の指針となる日本経団連の「経営労働政策委員会報告」の原案が20日、明らかになった。労働側が求めるベアについては「横並びに賃金の底上げを図る市場横断的なベースアップはありえない」と強く否定している。ベア容認の姿勢を鮮明にした今春闘から一転、世界的な景気後退を受けて急激な雇用情勢の悪化が見込まれる中、「雇用の安定」を最優先に掲げた。
報告は、正副会長会議で議論し、12月中にも決定する。
原案では、現在の経済状況を、第1次石油危機、バブル崩壊後の長期不況に次ぐ「第3の危機」と位置づける。過去の危機は、経済状況を重視する労使関係によって乗り越えたとし、今回も、労使が一丸となって難局を打開していくことを求めている。
このため、生産性の上昇を伴わない賃金上昇は、高コスト体質を加速させ、国際競争力の一層の低下を招くと指摘。年功型賃金制度から仕事・役割・貢献度を基にした賃金制度への見直しが求められる中、「個別企業においても一律的なベースアップは考えにくい」と結論づけている。
また、労働側が賃上げ要求の根拠の一つに挙げる物価の上昇についても、賃金決定は自社の支払い能力に即して決定すべきだとし、「物価水準は賃金決定の考慮要素とはならない」としている。
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