【社労士】健康保険法 > 後期高齢者医療制度・揺らぐ制度の根幹 西濃運輸健保解散で(20080821)
高齢者医療制度:揺らぐ制度の根幹 西濃運輸健保解散で 2008/ 8/21 毎日jp
厚生労働省は急速な少子高齢化への対策として、老人医療費の国庫負担を抑え、高齢者医療を大企業の健康保険組合の保険料で支えるという大きな制度設計図を描き、政策の転換・拡充を進めている。西濃運輸健保の解散は、一グループ企業のケースとはいえ、他にも広がる可能性があり、そうした政府の狙いが制度の根本から揺らぎかねない恐れを示す出来事だ。【関連記事】「高齢者医療の拠出重荷、健保を解散 西濃運輸、政管へ 2008/ 8/21 asahi.com」 / 「派遣社員保険料25%増 高齢者医療導入で健保に負担 2008/ 6/26 asahi.com」 / 「派遣労働者の健保組合、後期高齢者制度で161億円負担増 2008/ 6/17 YOMIURI ONLINE」 / 「後期高齢者医療、健保の負担増940億円…共済も162億円 2008/ 5/19 YOMIURI ONLINE」 / 「健保組合の高齢者医療制度支援金、5094億円の大幅増 2008/ 4/21 YOMIURI ONLINE」
厚労省によると、後期高齢者医療制度に対する08年度の健保組合全体の支援金額は、前身の旧老人保健制度への拠出金(07年度)より8.3%増の1兆2266億円。中小企業の会社員が入る政府管掌健康保険(16.9%減、1兆4293億円)などに対し、突出して増える見通しだ。
旧老人保健制度は、75歳以上も既存の医療保険に加入。高齢者の割合が高かった政管健保は、老人医療費が膨らむ仕組みだった。だが、政管健保の給付費には13%(8300億円)の国庫負担が投入されている。
その抑制を目指す厚労省は、各医療保険の支援金を現役世代の加入者数に応じて決める後期高齢者医療制度を発足させた。現役の加入者が多く、国庫負担が53億円に過ぎない健保組合からの支援金を増やすことで政管健保などの支出を抑え、国庫負担を減らそうとした。
しかし、同制度廃止に伴って新設された前期高齢者への納付を含め支援金の大幅増は健保組合の屋台骨を揺るがせている。健康保険組合連合会によると、08年度は全体の9割、1334組合が赤字になるという。
141組合は保険料を引き上げてまかなう見通しだが、今後負担に耐えられず解散に追い込まれ、多額の国費負担を投入する政管健保に移る健保組合が増える可能性もある。そうなれば、国庫負担削減を目指した厚労省の方針は根底から崩れることになる。
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