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2007.11.20

【社労士】社会一般常識 > 少子化対策・飛び込み出産、病院悲鳴(20071119)

飛び込み出産 病院悲鳴 2007/11/19 YOMIURI ONLINE

 「お金かかる」未受診の妊婦増加
 妊婦健診を受診せず、陣痛が始まって初めて病院に駆けつける「飛び込み出産」の増加に対し、「健診を受けていないため、母体と胎児の状態が分からず、責任が持てない」と病院側に困惑が広がっている。

 搬送拒否、2年で4倍 「責任持てぬ」
 総務省が先月まとめた救急搬送の実態調査では、飛び込み出産を理由に医療機関に搬送を拒否された回数が、2006年は延べ148件と、04年の4倍になった。経済的な理由で健診を受けていないケースも多いため、自治体が健診費用の助成に乗り出しているが、まだ自治体間で格差があるのが実情だ。
 「お金がかかるし、糖尿病で中絶を勧められるかもしれないから、妊婦健診は受けなかった」
 10月中旬の深夜。夫に連れられ、埼玉県の川口市立医療センターに突然やってきた20歳代の女性は、健診を受けてこなかった理由をそう説明した。母子手帳もなく、最初は母体や胎児の状態が全く分からない。当直の医師が診察した結果、妊娠38週と判明。胎児の心音に乱れがあったため、翌朝、帝王切開手術で出産した。
 女性は初産で、市に妊娠の届けを出していなかったため、川口市の場合だと2回まで無料で健診を受けられることも知らなかった。
 別の病院関係者が打ち明ける。「飛び込み出産した後、出産費用を払わない人は病院によって3~5割にも上る。病院にとっては、経済的なリスクも大きい」
 今月8日、横浜市内で医療者と救急関係者を集めて開かれたシンポジウムでは、昨年8月に妊娠30週で切迫早産になった30歳代の妊婦が、健診を受けていないことを理由に11病院から搬送を断られたケースが紹介された。最終的に12病院目での受け入れが決まるまで、1時間15分を要したという。
 救急救命士は「何とか受け入れてもらいたいと、病院に電話しても、『そんな無責任な妊婦を連れて来るな』と怒られることもある」。医師側からは「妊娠何週目かや合併症の有無などを基に(自分の病院で)受け入れ可能かどうかを判断しており、母体と胎児の状態が全く分からない妊婦を安易に引き受けることは出来ない」との意見が出された。
 病院側の負担は深刻だ。神奈川県内の大学病院など8基幹病院で扱った飛び込み出産は、03年の20件から年々増え、06年は44件。今年は4月までに既に35件で、100件を超える勢いだ。横浜市大の平原史樹教授(産婦人科)は「飛び込み出産の急増で救急病院の負担が大きくなり、本来の業務に支障をきたしている」と困惑を隠さない。
 出産を取り扱う医療機関の減少で、出産出来る病院を見つけられずに飛び込み出産になるケースもあるという。だが、同大付属市民総合医療センターの小川幸医師は、多くは〈1〉妊娠への対応が分からなかった若い未婚女性〈2〉低所得の(すでにお産を経験した)経産婦〈3〉不法滞在の外国人――の3パターンだと分析する。合併症やアレルギーを持つ妊婦も多い上、早産や未熟児の生まれる割合が高いなどリスクは高く、生まれた三つ子が全員死亡したケースもあるという。
 平原教授は「健診は母体と胎児の状態を把握する大切なもので、受診しなければ出産のリスクは一気に高まる。受診を促す体制整備も必要だ」と話した。

 健診助成 自治体で格差 秋田10回、大阪1.3回
 妊娠は病気ではないため、1回あたり数千円から1万円程度かかる妊婦健診は、自己負担が原則だ。健診の回数は、13~14回程度が望ましいとされているが、このうち市町村の負担で一部または全額無料で受けられる回数は、全国平均2・8回。最も多い秋田県は平均10・0回、最も少ない大阪府は同1・3回と、自治体間の格差が大きい。
 厚生労働省は今年1月、健診を受けない妊婦が増えている実態を踏まえ、最低でも5回程度は公費負担するよう各都道府県などに通知した。同省によると、全国1827市区町村のうち、今年度から公費負担の回数を増やしたか、増やす予定なのは約23%。59%が来年度以降に増やすことを検討しているという。

 【関連記事】「「飛び込み出産」急増 たらい回しの一因、背景に経済苦 2007/11/18 asahi.com」 / 「妊婦健診の公費負担、自治体間で格差 2007/11/14 YOMIURI ONLINE」 / 「無料の妊婦健診、全国平均は2.8回 厚労省調べ 2007/11/ 1 asahi.com」 / 「妊産婦の無料検診倍増へ・舛添厚労相表明 2007/ 9/ 1 NIKKEI NET

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